「コミュニティ心理学」における重要な用語のひとつであるコンサルテーション(Consultation)について解説いたします。
ある心理的問題を援助しようとしている田領域の専門家が効果的に援助できるように、心理の専門職であるコンサルタントが助言や指導を行うこと。
・コンサルタント
→助言・指導を与える者
・コンサルティ
→助言や指導を受ける者
心理臨床家は直接的にクライエントと関わるのではなく、クライエントを援助しようとしているコンサルティに対して助言を行う。すなわちコンサルタントはクライエントに対して間接的な介入をしていることになる。
コンサルテーションにより、コンサルティはその後、自分の関わるコミュニティで同じような問題が生じた時に、自力で適切に対処することが可能となる。
→このようにコンサルテーションは、地域社会の問題対処能力を強化していく役割を果たし、臨床家が担うべき重要な仕事である。
コンサルタントとコンサルティは専門領域が異なる専門家同士の関係であるため、上下関係ではない。
→コンサルティの専門性を尊重し、その専門性を考慮しながら自らの専門的知識を助言することが大切である。
公認心理師対応・臨床心理士指定大学院の入試問題などで、「カウンセリングとコンサルテーションの違いを論述せよ」といった問題は定番です。
ぜひコンサルテーションについて正しい知識を抑えてみてください。