「発達心理学」における重要な用語のひとつである輻輳説(convergence theory)について解説いたします。
シュテルンが提唱した理論。
遺伝か環境か論争の中で、発達は単に個人の遺伝的・内的要因のみによって発現したものでもなければ、環境的・外的要因のみによるものでもない。すなわち、これら両者が統合的に機能していると考える説。
輻輳説は環境閾値説と類似しており混同して捉えられやすい。
この両者の違いを以下に示す。
・環境閾値説
→環境要因は一定の水準に達するか否かで特性が発現すると考える。
・輻輳説
→単純に遺伝的要因と環境的要因の挿話を考える。
輻輳説の欠点は、両要因が様々な特性・能力にどのような影響を与えるのかといった詳細な議論がないことが欠点であるとされている。
心理学のなかでも非常に重要な議論のひとつである「遺伝か環境か」論争のなかのひとつの考え方となります。
輻輳説の考え方を理解しておくことをおすすめします。