「認知心理学」における重要な用語のひとつである処理水準モデル(level of processing)について解説いたします。
クレイクとロックハートによって提唱されたもの。
ある情報に対する認知的処理は、感覚的・物理的な分析を行う浅い水準から、抽象的・意味的・連想的に分析する深い水準まで階層構造をなしていて、深い水準のほうが長く保持されると考えるモデル。
処理水準の深さを浅い順から以下に示す。
なお、このモデルでは処理水準を4つに分けている。
・感覚的・物理的処理
→見たり聞いたり触ったりといった感覚情報を頼りに記憶処理すること。
・言語的・音韻的処理
→音的な意味により記憶処理すること。
・意味的処理
→上記までのことに文脈をラベルして記憶すること。
・自己との関連
→意味づけした情報を自己の経験や生活に当てはめながら記憶すること。
処理水準モデルは記憶の定着に有効な示唆を与える理論ですね。
より記憶に残したい情報は、ぜひ自分と関連深い事柄とつなぐながら考えてみると良いということです。
丸暗記ではなく、意味として、または自分と関連させながら覚えるようにすると学習効率が上がるようです。