「臨床心理学」の心理アセスメントにおける主要な検査のひとつであるネオ人格目録改正版(Revised NEO Personality Inventory)の解説します。
コスタとマックレーによって研究されたパーソナリティの5因子モデルを測定するための質問紙法のパーソナリティ検査のこと。
複数の性格理論や、語読研究を基礎にまとめられた理論である。
ビッグ5(主要5因子)とは、現在最も信憑性があるとされている性格理論であり、ゴールドバーグが特性論の研究の流れをくみ、正確の次元を因子分析によって5つに収束させたものである。
※青年から老年までの幅広い年齢に適用できる。所要時間は約10分である。
まず、この尺度の測定内容であるビッグ5(主要5因子)とはどういうものなのかを以下に示す。
【ビッグ5とは】
・外向性 (Extraversion)
→活動的で社交的な性格傾向のこと。
・開放性 (Openness)
→新奇なものに興味を持つ傾向のこと。経験や知識に対して開かれている性格傾向のこと。
・協調性 (Agreeableness)
→他者に対する親和性や共感性、優しさの程度を表す性格傾向のこと。
・神経症的傾向 (Neuroticism)
→不安傾向や抑うつ的な側面を表す性格傾向のこと。情緒不安定性。
・勤勉性 (Conscientiousness)
→まじめさや誠実性の程度を表す性格傾向のこと。
質問項目は、全部で60項目で構成されており、上記5つの性格特性それぞれに対し6つの下位次元が存在する。これにより、パーソナリティのより詳細なプロフィールの本質的な把握が可能であるといわれている。
(6つの下位次元の例として神経症傾向を挙げると、敵意、抑うつ、不安、衝動性、傷つきやすさ、自意識である。)
6つの下位次元により測定しているため、因子としては平均値内であっても、下位次元の得点差によってパーソナリティの解釈が異なってくる。
つまり、5因子全体として30の特性から個人のパーソナリティを把握し、その個人差をきめ細かく検討することが可能である。(5因子×6つの下位次元=合計30特性)
ビッグ5理論は現在の心理学において最も信憑性があると多くの学者に認められている非常に有名な性格特性論です。
ネオ人格目録改正版は主流な心理検査のひとつですので、ぜひ重点を理解しておいてください。
また、余談ですがビッグ5のより詳細な解説や性格の活用の仕方、捉え方を紹介した記事がありますのでよかったらチェックしてみてください。