「認知心理学」における重要な概念のひとつであるスキーマ(schema)について解説いたします。
バートレットが提唱した概念。
経験に基づいて形成された知識や行動の枠組みのこと。
過去の経験によって形成されたスキーマは、新規刺激に対する情報処理に影響を及ぼす。
(過去にハンバーグがおいしいと思うと、その人のハンバーグのスキーマはおいしいとなる。)
※発達心理学ではシェマと呼ばれることが多いが、2つは同義である。
具体例として主なものを以下に挙げる。
■知覚的鋭敏化
⇒すでに持っているスキーマに関連付けることで容易に理解・解釈することを可能にすること。
■知覚的防衛
⇒スキーマに沿うように情報をゆがめたり、消去したりして処理をすること。
(この2つは反面する。)
※このようにスキーマは情報の選択的注意と関連し、情報を受け入れやすいように変容させてしまっている可能性もある。
スキーマは、人間が外界を捉える際にヒントにする、自身の認知の枠組みのことを指します。
人間の捉え方の癖のようなものですので、上記で上げたように行動や、認知面に様々な影響を与えます。
ぜひこの機会にご自身のスキーマを振り返ってみてください。
また、シェマと呼ばれることもありますのでその点も理解しておくことをおすすめします。