「認知心理学」における重要な理論のひとつである意味ネットワーク理論と活性化拡散理論(semantic network model/spreading qctivation theory)について解説いたします。
目次
与えられた情報が何であるのかを理解することは、それと関連する長期記憶内の情報を検索することだと考えるという前提のもと、その記憶がどのように整理されているのかをモデル化したもの。
コリンズとキリアンによって提唱されたもの。
概念に関する情報は階層構造をなし、リンクで結合したネットワークを形成していると考えたモデルである。
例えば、「動物-鳥-アナリア」というような上位-下位の階層が仮定され、上位の概念は下位の概念のカテゴリーとして機能する。(一連の階層の中にあっても距離が近い知識同士のほうが速く検索される。)
ロフタスにより提唱されたもの。
意味ネットワークを改良した理論であるが、概念間の階層構造派想定せず、概念同士は意味的に類似性の高いものほど近くに配置され、共通する特徴に従ってたの概念と連結されている立体的ネットワークモデルを想定している。
概念間の連結は、階層の違いではなく類似性に基づく結びつきの強さと考えられ、距離として表現されている。
長期記憶の中で、知識がどのように整理されているのかを考えているモデルです。
意味ネットワーク理論や活性化拡散理論は、それらを示した有力なモデルですので、ぜひ理解しておいてください。
なお、プライミング効果は活性化拡散理論を想定していると考えられています。詳しくは以下からご覧ください。