「コミュニティ心理学」における主要な概念のひとつであるソーシャル・サポート(social support)について解説いたします。
キャプラン,Gによって提唱された概念。
他者からの有形無形の援助を示す概念であり、ストレスを緩和し、精神的健康状態を良好にするストレス緩衝効果がある。
援助の形は、道具的・情報的サポートと情緒的サポートに大別される。
・道具的・情報的サポート
→ストレスの解決のために、必要な手段や情報を他者が与えること。
・情緒的サポート
→ストレス状態にある個人に対して、他者が共感的・受容的に接することでその人格全体を支えようとするような言葉かけのこと。
精神的健康状態とストレス及びソーシャルサポートとの関連性については、緩衝仮説と直接仮説が有名である。
・緩衝仮説
→ソーシャルサポートを、ストレスが高い時に与えれば健康状態が改善され、すとれすが低い時に与えると健康状態を高めることに必ずしもつながらないと考える仮説である。
・直接仮説
→ストレスの高低に関わらず、ソーシャルサポートを与えることが結果として精神的健康状態を改善させると考える仮説である。
ソーシャルサポートの概念は、コミュニティ心理学において非常に重要なものです。
道具的・情報的サポートと情緒的サポート、緩衝効果と直接効果など重要ポイントがありますのでぜひ抑えておいてください。