「心理学研究法/心理学測定法/統計」の基本的な用語である妥当性(validity)について紹介します。
テストが測定内容を的確に表しているかを示すテスト理論の用語。=データの的確さ、真実性のこと
妥当性は内容的妥当性、基準関連妥当性、構成概念妥当性の3つに分けることが出来ます。
★測定概念に関わる領域を網羅できているか否かを示すもの。
ex)理科のテストの場合、4つの分野(生物、化学、物理、地学)を網羅できているか?
<おまけ>
内容的妥当性は表面的妥当性と論理的妥当性に分かれます。
・表面的妥当性
→テスト(検査)が見た目的に、何を測定しているように見えるのかという意味の妥当性。
・論理的妥当性
→そもそも質問内容が、測定したい概念を適切に測定できているのかを論理的に測定するもの。
★理論的に関連が予測される外的基準と関連しているのか否かを示すもの。
ex)不安と関連が予測されるストレスと関連しているか?
<おまけ>
外的基準として用いられるものは判別的妥当性、予測的妥当性、依存的妥当性の3つに分かれます。
・判別的妥当性
→明確な判断基準によって2群以上に分けられた対象を、尺度得点によって区別できる程度から評価する。
・予測的妥当性
→尺度得点によって将来の事象を予測できる程度から評価する。
・依存的妥当性
→ほとんど同時に実施して得られた外的基準との関係性から調べる。
★測定しようとする概念から予測される理論的仮説が実証的に測定されているのか否かを示すもの。
ex)不安尺度を開発しようとした場合、想定されているものが罪悪感や不信感、嫌悪感などではなく本当に不安を測定できているのか?
<おまけ>
構成概念妥当性の検証方法として弁別的妥当性と収束的妥当性の2種類の検証方法を行う場合がある。
・弁別的妥当性
→異なる目的のテストと見比べて異なる内容が多いかどうかで構成概念妥当性を確かめる。
・収束的妥当性
→同じ目的のテストと見比べて同じ内容が多いかどうかで構成概念妥当性を確かめる。
・的確さ(真実性)
・内容的妥当性(おまけ:表面的妥当性、論理的妥当性)
・基準関連妥当性(おまけ:判別的妥当性、予測的妥当性、依存的妥当性)
・構成概念妥当性(おまけ:弁別的妥当性、収束的妥当性)
まず、妥当性ときたらデータの的確さ(真実性)と即答できるようにしてください。
そして、内容的妥当性、基準関連妥当性、構成概念妥当性の3種類の妥当性の名前とその概要を答えられるようにしておくことが大切です。
妥当性を説明する場合基礎の部分となるのでイメージをつかんでおいてください。
+αでおまけとして紹介した、それぞれの妥当性も覚えておくと理解が深まるので便利です。妥当性を検証する際に多用されているものですので実践的なものです。
科学的に正確なデータといえるものは信頼性と妥当性が担保されているものとされています。
心理学研究法や心理学測定法において、超重要用語なのでしっかりと覚えておくことをおすすめします。
信頼性についてはコチラでまとめてあります↓