「臨床心理学」における重要な用語のひとつであるケースフォーミュレーション(Case Forme)について解説いたします。
※事例公式化とも呼ばれている。
目次
臨床場面での介入や支援の計画を行うために、クライエントの問題行動の発症・維持に関わる悪循環に関して、クライエントに特化した仮説生成を行うこと。
これは、クライエントとセラピストが共同して行うプロセスである。
ケースフォーミュレーションでは、仮説に基づき個々のクライエントの現在の状態や問題に即した介入計画を決定する。そして、実施し、介入効果の検討までを行う。
※介入効果の検討まで行って、必要があればそれに応じて仮説・介入計画の修正を行う。
特に認知行動療法で使用されることが多い。
クライエントの治療への期待や目標と心理アセスメントで得られた情報に基づいてクライエントと話し合い、協同で問題を特定し明確化する段階のことである。
クライエントが現在抱えている個別の問題についての仮説を生成する段階のことである。具体的には、問題がどのように発症・発生し、発展・維持されてきたかの家庭について検討をする。
また、仮説を裏付けるため、必要に応じて更に心理検査を行い、認知面・行動面・生体面などの多元的なアセスメントを実施する場合もある。
仮説の妥当性の検証を行ったうえで、仮説と問題行動に向けての方針や課題などについての説明と話し合いをクライエントと行い、具体的な介入目標の設定や再確認を行う段階である。
そして、クライエントの個別性に即した介入計画を決め、インフォームド・コンセントを行い、同意が得られれば実施する。
そして、クライエントと共に介入効果の検証を行い、必要に応じて再検討、見直しを行う。
心理学系資格試験や大学院入試に出題可能性が高いテーマですので、ぜひ理解しておいてください。