「臨床心理学」における主要な治療技法のひとつであるコラージュ療法(collage therapy)について解説いたします。
新聞や雑誌などから切り抜かれた写真や絵、あるいは文字などを台紙に自由に乗りではりつけるという表現手法を用いて、クライエントの心的世界を表現させ、自己洞察や自己受容あるいは自己の全体性の確立を促す心理療法のこと。
※表現療法としての芸術療法である。
コラージュ療法の目的は以下の3点である。
【コラージュ療法の目的】
① クライエントが表現行為をすることによって得られるカタルシスを促すこと。
② 心的世界の投影としての表現内容の解釈的理解をすること。
③ 治療が進むにつれ表現内容がどのように変化したかについての、セラピストとクライエント双方による理解・洞察をすること。
コラージュ療法には、以下の2種類がある。
【コラージュ療法の種類】
・コラージュボックス法
→セラピスト側があらかじめコラージュに使う切り抜きを箱に用意しておき、それらを使ってクライエントが表現する。
・マガジンピクチャーコラージュ法
→クライエント自身が雑誌などを持ち寄って自由に切り抜き、表現を展開する。
コラージュ療法は、表現療法として有名な心理療法です。
ここでは、目的や種類をあげました。それぞれ理解しておくことをおすすめします。