「学習心理学」における重要な用語のひとつであるガルシア効果(garcia effect)について解説いたします。
ある食べ物を食べた後で、極度の嫌悪を感じ体調不良が発生すると、その味覚を手掛かりとして、その食べ物を摂取しなくなる現象のことである。
※ガルシア効果は嫌悪味覚学習(taste aversion learning)とも呼ばれている。
ガルシアらの研究チームは、ラットに関身のあるサッカリン溶液を摂取させた後、放射線や嘔吐剤などで体調不良を引き起こさせた。
その結果、次からサッカリン溶液を摂取しなくなった。
この学習は、味覚情報と内臓感覚情報の脳内連合の形成によるものと明らかにされており、音や光などを条件刺激にしてもこのような現象は認められず、味覚に限ってのみ現れる。
通常の古典的条件づけでは何度も思考を重ねることで条件づけが成立するのに対し、味覚嫌悪条件づけはたった1回の試行で条件づけが成立する。
人間の生存に関わる重要な学習モデルですね。
学習心理学の中でも重要な理論です。
たった1回で学習がなされる人間の機能のすばらしさを感じます。
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