「心理学研究法/心理学測定法/統計」分野における重要な用語のひとつである内的妥当性と外的妥当性(internal validity/external validity)について解説いたします。
■内的妥当性
→独立変数と従属変数の因果関係の適切さを表すもの。
■外的妥当性
→実験結果を一般化する適切さを表したもの。
内的妥当性とは、独立変数と従属変数の因果関係が本当に適切なのかを調べるための指標となるものである。
つまり、交絡が起きていないかをチェックすることが、内的妥当性の高さの担保につながる。
交絡とは、従属変数の変化に対して、独立変数以外の変数が影響を与えることを指す。
交絡が起こってしまうと、従属変数の変化の原因を独立変数に求めることが出来ない。
そこで交絡を防ぐために、独立変数以外の剰余変数を偏りのない状態にするための統制を行う。(従属変数に影響を与えるであろうと考えられる変数の統制は特に重要)
※内的妥当性は、剰余変数の十分な統制によって交絡を防ぐことで確保できる。
外的妥当性とは、扱った研究の結果が、研究以外の一般的な社会の中で本当に当てはまるのかどうかを調べるための指標となるものである。
=特定の集団のみに当てはめる結果ではなく、様々な対象に結果を当てはめる程度のこと。
実験において何らかの結果が得られたとしても、研究者が使った標本のみに当てはまるものであった場合、その結果を母集団に当てはめると問題が生じる。
統計的仮説検定などを用いて、扱った標本が母集団にどの程度当てはまるのかを検討することが重要である。
※外的妥当性は、適切な母集団の設定、無作為抽出の実現が重要で、十分な標本の大きさを確保することで担保される。
2つの妥当性の違いを理解するためには、実験法の用語や統計的仮説検定などを知る必要があります。
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