「臨床心理学」における主要な技法のひとつである漸進的筋弛緩法(progressive muscle relaxation)について解説いたします。
ジェイコブソンが開発したリラクセーション法である。
筋肉の緊張と弛緩を繰り返し行うことで、緊張をほぐしリラックスに導く方法・技法である。
※目的は余分な緊張をセルフコントロール出来るようになることである。(一時的な緊張の緩和ではなく、持続した安定を獲得できるように導く。)
漸進的筋弛緩法の手順・方法をまとめたものを以下に示す。
① 全身各部の筋肉に約10秒間、グッと力を入れて緊張させる。
② 力を抜き、約15~20秒間筋肉の緩んでいく感覚や、脱力感に注意を向ける。
③ 全身の各部位ごとに①と②を繰り返し、弛緩した状態を体感・体得していく。
これらを行う際に、仰向けに寝るか、椅子に座るなど、楽な姿勢を取ることが重要となる。
また、漸進的筋弛緩法を外部装置で観察し、実際に弛緩したことを確認させ、次に外部装置なしで学習するバイオフィードバックも行われる。
漸進的筋弛緩法は、科学的に体系化されたリラックス法であり行動療法の一種に分類されます。
日常的的な伸びやストレッチなどの筋肉をほぐす運動に似ています。
過度な緊張状態を適切に乗り越え、継続的なほど良いリラックス状態を体得する一助となるものです。