「学習心理学」における重要用語のひとつである強化スケジュール(Reinforcement Schedule)について解説いたします。
目次
オペラント条件づけにおける強化において、特定のオペラント反応をどのように強化するのかに関する規則のこと。
強化スケジュールには、以下の2つの手続きがある。
・連続強化スケジュール
→特定のオペラント反応が生起するごとに強化すること。
・部分強化スケジュール
→強化と強化の間の時間的関係や反応回数などによって強化の規則を変えること。
部分強化のほうが、連続強化よりも消去抵抗が強い現象のこと。
学習理論において、反応に対する強化確率が高いほど反応との結合が強いため、消去に対する抵抗感は連続強化のほうが部分強化よりも高いと理論的には考えられるが、実際には、部分強化のほうが消去抵抗は大きい。
この原因はとして弁別仮設が知られている。
弁別仮設とは、強化される時と、消去される時の判断が付きやすいほうが、強化に対する予測が変化しやすく行動の変化が生じやすいという考え方である。
例:お手をするたびに餌を与えるよりも、お手をしてもたまにしか餌を与えない場合を考える。
この時、何らかの原因で前者条件で餌を与えなかった場合、毎回もらえたはずのえさが貰えなくなったというギャップが大きく、もうお手をしても餌を貰えないのではないかと判断しやすい。
後者の場合、毎回もらえるとも限らないし、もう少しお手をし続けておこうとなりやすい。
反応回数に関係なく、強化と強化の間の時間間隔を一定に保つ。
例:日給、月給、時給制のアルバイト
強化と強化の間隔を平均すると、ある一定の間隔になるようにランダムに変化させる。
例:魚釣り
一定の反応数ごとに強化する。
例:歩合制や出来高制の仕事
強化までに必要な反応数を平均すると、ある反応数になるような形にランダムに変化させる。
例:ギャンブル
ハンフリーズ効果や、部分強化スケジュールの代表的なものを紹介していました。
オペラント条件づけの応用として、重要な理論になりますのでぜひチェックしてみてください。