「臨床心理学」の認知療法並びに認知行動療法における主要な考え方のひとつである認知的三角関係(The cognitive triad)について解説いたします。
アーロン,ベックによって提唱された理論。
認知の歪みの根底にある抑うつスキーマは、自己・世界(他者)・未来に対して、悲観的で破滅的な価値判断をするスキーマがあると考えるもの。
この自己・世界(他者)・未来の3つを刺して認知的三角関係と呼ぶ。
うつ病の精神療法として認知療法を適用する場合には、抑うつ認知の三大徴候と呼ばれることもある。
うつ病の特徴的な認知の根底には、①自己否定、②世界の無価値化、③将来悲観という修正の難しい中核信念があるとされている。
ベックの認知療法は、認知の傾向によって感情・気分・行動が決定されるという、認知理論を前提としているおのである。
認知的三角関係は認知療法などの心理療法において非常に重要な考え方です。
うつ病や抑うつ状態のクライエントになされる技法では頻繁にベックの考え方が採用される立場もあります。
とりわけ現在の臨床心理学において、認知行動系の心理療法は中核をなす立場でもありますので、基礎的な考え方を抑えておくことをおすすめいたします。