世の中には「○○心理学」といった本が多く売られており、多くの方にとって興味や関心の対象となる「心理学」ですが、書店に売られている心理学の本の中には怪しいものであったり、真実性に欠けるようなお遊びのようなものも存在しています。
心理学は、人々にとって身近であり取っつきやすい人気のある学問のひとつです。その研究対象も人間である場合が多く、容易にイメージしやすい話題の中で理論が成り立つ場合が多いです。それゆえ、最も人々の誤解にさらされている学問であるということも言えます。
ここでは、エンターテイメントの域ではなく、学問としての心理学ということにこだわり、「人間のこころの現象を深く捉えている!」と自信をもって言える書籍をピックアップします。
目的にもよりますが、より実用的で本質的な知識を得たい場合は、しっかりとした心理学の本を読むことをおすすめします!
心理学は、占いや読心術の類ではなく、観察可能なデータから人間の本質について考える科学的な学問です。
それゆえ、時には美しくない人間の本質を直視しなければならない場合もありますが、心理学の研究結果には、我々の人生を豊かにするための知識や方法論が数多く隠されています。
今回は、お金、人間関係(恋愛)、目標達成、勉強法、ビジネス、生き方などに役立つ心理学のおすすめ本を紹介していきます。
まずはお金編を紹介します。
「お金」と「人間の心」を題材としたテーマは主に行動経済学という分野で研究が進められています。
自らの生活や街中のちょっとしたところで起こる当たり前の現象を注視すると、人間がお金を前にしていかに不合理であることが分かります。
そう、とても不合理なのです。
行動経済学の本を読めば、ありとあらゆるお金と人間の関係が分かるはずです。
そして、少しでもその不合理さを見つめることが出来れば、経済合理的な行動を獲得できるかもしれません。
・書籍名:ファスト&スロー<上・下>
・著者:ダニエル・カーネマン
・おすすめ度:★★★★★
・難易度:★★★★☆
概要
2002年にノーベル経済学賞を受賞した、ダニエル・カーネマンの著書です。行動経済学の決定版ともいえる本書は上下巻という2部構成であり、カーネマンらが行った実験などから、われわれ人間の特徴的な行動パターンが書き出されています。
人間の認知的バイアスの特徴を浮き彫りにする鮮明な文章表現は読み物として非常に魅力的です。
人間は常に経済合理的に生きているのではなく、不合理な判断や思考、感情に基づいて経済生活を送っているのです。
もし、この日非合理性を解消できるのなら、賢くお得な生き方に気づけるかもしれません。
行動経済学の良書中の良書!!
全人類にとって必読の1冊です!!
・著者:ダン・アリエリー
・おすすめ度:★★★★☆
・難易度:★★★★☆
・概要
デューク大学の心理学教授でTEDで行ったプレゼンテーションで人気が爆発したダン・アリエリーの書籍です。彼の著書は読みやすく、行動経済学の初心者でもスラスラ読めるものが多いです。初心者向きと思いながらも内容的には非常に濃く勉強になります。
今日何気なく買ったある商品は、もしかしたらあなたの意志には関係なく買わされたものかもしれません。あるいは、別の誰かによって意図的にあなたの意思決定が操作された結果かもしれません。
マーケティングの中には、人間の不合理な購買行動を予測した巧妙なテクニックに基づくものが多く、この本では日常生活に潜む人間の不合理な経済行動を実証的に明らかにした研究が分かりやすく解説されています。
特にアンカリングについて詳しく書かれてあり、マーケティング的な視点から勉強してみたいという方にもおすすめの1冊です!!
・書籍名:MIND OVER MONEY-193の心理研究で分かったお金に支配されない13の真実
・著者:クラウディア・ハモンド
・おすすめ度:★★★★☆
・難易度:★★☆☆☆
・概要
「なぜ人間はお金を前にして不合理なのか?」イギリスの人気心理学者が、心理学、神経科学、行動経済学などあらゆる角度から、お金と心の不思議な関係を解き明かした読みやすい本です。
「損をしたくないという意識から本物の損失が生まれてしますのはなぜか?」
「男性と女性ではお金に対する考え方が根本的に違うがそれはどういった点なのか?」
「松竹梅の竹が最も売れるのはなぜか?」
などなど、事実として起きている人間とお金との関係についての現象を解き明かすための193個のユニークな心理実験が紹介されています。
この本を読めば、193の心理実験で明らかになった、紛れもない真実を知ることになるでしょう。
心の不合理を知り、お金に強くなる知識を楽しく習得できる充実した本です。
➤詳しくはこちら
続いて人間関係編です。
社会的な存在である人間にとって切っても切り離せないのが他者との関わりですよね?
心理学では主に社会心理学という領域で人間関係の研究が行われています。
世の中には「家族」「友人」「恋人」「上司・部下」などなど、、
あらゆる形で人間関係が存在しています。
身の回りの人間関係が良くなれば人生の満足度が大幅に上昇するという研究報告もあるくらいです。
人間関係は、我々人間にとって非常に重要なテーマであることは疑いの余地がありません。
では、自身を持っておすすめできる「人間関係」を題材にした科学的な書籍を紹介していきます。
・著者:ミッチ・プリンスタイン
・おすすめ度:★★★★☆
・難易度:★★☆☆☆
・概要
ノース・カロライナ大学の臨床心理学教授であり、「人が成長段階で経験する人間関係」研究においての第一人者であるミッチ・プリンスタイン教授の著作です。
・今の「好感度」から将来の成功、キャリア、収入が見えてくる。
・「好かれるかどうか」は、その人の寿命をも左右する。
・「注目を得る」「相手を支配する」ことよりも大事なこととは何か?
高度の技術革新が進み、物質的には不自由なく生きることが出来るようになった人間の最後の財産は「人と人との関係」になるそうです。
ありとあらゆる人間関係の中で、「相手を魅了する才能」を身に着けることが出来れば人生が豊かになるはずです。
人間関係を知り尽くした有名な心理学者が初めて一般向けに書き下ろしたベストセラー本です。
人を惹きつける謎の力の正体をぜひご覧になってみてください。
➤詳細はこちら
・著者:アダム・グラント
・おすすめ度:★★★★☆
・難易度:★☆☆☆☆
・概要
ペンシルベニア大学ウォートン校の組織心理学者であり、同大学史上最年少の終身教授、更にはフォーチュン誌の「世界でもっとも優秀な40歳以下の教授40人」にも選出された超天才的な心理学者の大ベストセラー本です。
突然ですが人間には3つのタイプがあります。
① ギバー(与える人)
② テイカー(自分の利益を優先させる人)
③ マッチャー(利益のバランスを考える人、ギバーとマッチャーの中間的な人)
この中で、最も経済的に、更には人間関係において成功しやすいタイプはどれだと思いますか?
逆に失敗しやすいのはどれだと思いますか?
実は成功しやすいのも、失敗しやすいのもギバーなんです。
成功するギバーと失敗するギバーの決定的な差とは何なのか?
3つのタイプの特徴や可能性を、従来の社会科学の理論や実証研究から徹底的に分析し、天才的でありながら分かりやすい結論を導き出しているため、その論理が非常に頑健です。
エビデンスに裏打ちされているもので、「単なるビジネス書」や「個人的な経験に基づく自己啓発書」の類とは別物です。
「全てのビジネスマン」「あるいは人間関係を充実させたいと願う人」「経済的に成功したい人」にぜひ読んでいただきたい1冊です。
・著者:越智啓太
・おすすめ度:★★★☆☆
・難易度:★★☆☆☆
・概要
巷には恋愛心理学と名が付く書物がありふれていますが、その多くがお遊びのような読み物で、学術的な根拠に欠けるものが多いです。
それらの本とは異なり、この本は数多くの心理学研究を引用しているエビデンスベースドな科学本であることが保証できます。
本の中には、心理尺度や統計の記述が含まれておりかなり専門的な内容ですが、一般向けにも分かりやすい親切な文章表現が特徴的で、非常に理解しやすいレベルです。
・「愛情と友情の違い」とはいったい何なのか?
・「ひとめぼれの正体」とは何なのか?
・「告白を成功させるテクニック」はあるのか?
・「好きになった人が美しく見える」のはなぜか?
・「愛はどのように終わりを迎えるのか?」
人間にとって非常に重要な位置をしめる恋愛の疑問を、心理学の様々な視点から考え答えのヒントとなる知恵を与えてくれる良書です。
著者は法政大学文学部心理学科の教授、越智啓太先生です。世界中の恋愛科学の研究が分かりやすく解説されており読み物としても非常に面白いです。
恋愛心理学の本ならこの1冊を読んでおけば間違えありません。
心理学では、仕事やプライベートにおける自己実現の流れを総称してキャリアと呼びます。
誰しもが、自らの人生をより豊かに、そして幸福なものにするために自身のキャリアに積極的にコミットするでしょう。
仕事やプライベート、あるいは人間関係や趣味、スポーツや芸術などにおいて、理想とする自己像を見出し、夢や目標が出来た時に、「それらを達成するための正しい努力の仕方や有用な方法とは何なのか?」「どうすれば目標を達成できるのか?」
自分の目標に対して誠実な人であればあるほど、このような疑問に本気でぶち当たるでしょう。
心理学は、このような疑問に人間科学の視点からヒントを与えてくれます。
正しい努力の仕方や、モチベーションの維持の方法論、その他目標達成のために必要な心理的な知恵を知りたい方は、ぜひ以下に紹介する本をチェックしてみてください。
・著者:ケヴィン・ダットン、アンディ・マクナブ
・おすすめ度:★★★★☆
・難易度:★★☆☆☆
・概要
凶悪犯罪者や冷酷な極悪人の有するパーソナリティであるといわれているサイコパス。
実は、サイコパスは生産的・有能で魅力的・異常な能力の高さや執着心を有し、目的のベクトルの向かう先によっては、大成功者になりやすいということが最近の科学で分かってきています。
実は、天才外科医や大経営者にはサイコパスの人が多く、そのような機能するサイコパスの存在をサイコパス-秘められた能力という書籍で報告した、サイコパスや社会的説得研究の第一人者ケヴィンダットン博士と、元軍人でサイコパスのアンディ・マクナブが、新たに成功するために必要なサイコパスの要素を解説した本です。
現在の資本主義社会で成功を収めるために、良いサイコパスから学べるあらゆる要素を分かりやすく解説した本です。
・無駄な感情に流されて行動できない方
・説得が上手くいかない方
・いまを生きられない方
・必要な努力が出来ない方
そんな方こそ、サイコパスから学べる成功法則があるかもしれません。
・著者:アンジェラ・ダックワース
・おすすめ度:★★★☆☆
・難易度:★★☆☆☆
・概要
ペンシルベニア大学の心理学教授で、近年アメリカで大注目されているGRIT研究の第一人者、アンジェラ・ダッグワースが書き上げたベストセラー本です。
超一流のエリート学者や経営者、スポーツ選手は、一体何の能力が優れていて、何が他人と違っているのか?
数多くの成功者を追って分析した心理学の研究が見つけた答えは、やり抜く力でした。
では、一体やり抜く力とはどのようなものなのか?
成功のための素質や環境は、どのように決定され、整えればよいのか?
人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身に着けるための科学本です。
生まれつきの才能など関係ない!科学が解き明かした成功のための道しるべをぜひチェックしてみてください!
・
・著者:キャロル・ドゥエック
・おすすめ度:★★★☆☆
・難易度:★★★☆☆
・概要
「やればできる!」
よく言われるセリフですが、このセリフが成功を呼ぶことには根拠があったのです。
こちらの書籍は、20年にわたる長きにわたる調査で実証された、成功のための心の持ち方を解説した本です。
マインドセット(心の在り方)には大きく次の2種類があります。
・しなやかマインドセット
・硬直マインドセット
あなたがもし、人生のあらゆる成功は、コントロールできない生まれつきの才能や運で決まると考えているならそれは硬直マインドセットです。
しかし、科学が明らかにした成功者のマインドセットはその逆。
どうすれば、しなやかマインドセットになれるのか?
山なんてのぼる前はどれも高く見えるものです。高いからと言って最初の1歩を府に出す前に諦めてします方。歩き出した道が険しいからと言って折り返してしまう方。
「やればできる」の本当の意味を知る前に諦めるのは勿体無いです。
夢を諦めかけた時に読んでいただきたい1冊です。
一部のエリートが書いた勉強法はしばしば一般性に欠けるものがあります。
科学的に検証されている勉強法は、数多くの被験者のデータを分析しており、統計的に一般的にも当てはまりが良いのか悪いのかを検定する手続きが含まれています。
すなわち、効率的に勉強の成果をあげたい場合、まず第一に信じたほうが良い情報は、「科学的な」情報ということになります。
心理学には認知心理学という、人間の記憶や認知機能を研究対象としている領域があります。そのた神経生理学や脳神経科学など、多くの科学的な分野が科学的に正しい勉強法を研究しています。
ぜひ参考にしてみてください。
・書籍名:脳が認める勉強法-「学習の科学」が明かす驚きの真実
・著者:ベネディクト・キャリー
・おすすめ度:★★★★☆
・難易度:★★★☆☆
・概要
記憶研究の最先端!
勉学に関する正確かつ有益な情報が詰まった勉強本の決定版ともいえる本でしょう!
この本は、大学受験、資格試験、その他あらゆる勉強や仕事に役立つ情報が入っています。
数多くの記憶研究者に対する取材を基にした本であり、現在の科学で分かっている最も効率的で確実な記憶方法が解き明かされています。
脳が以下に学ぶのか?脳の仕組みや機能の面から考える正しい努力の仕方、とりわけ一般的にはあまり認識されていない知識も詰まっています。
勉強効率を上げたい方、必読です!!
・著者:高橋宏知
・おすすめ度:★★★☆☆
・難易度:★★★★☆
・概要
認知神経科学の一般書として有名な「メカ屋シリーズ」です。
この本では、具体的に役立つ勉強法以前の脳の機能や仕組みについて詳しく言及されています。
根本的な仕組みから根こそぎ知りたい方はこちらをおすすめします。
若干難易度は高いですがおすすめです。
記憶、意識、倫理など人類の高次な認知機能の仕組みが分かりやすく描かれています。
・著者:ガブリエル・ワイナー
・おすすめ度:★★★★☆
・難易度:★★☆☆☆
・概要
世界9か国に訳された大ベストセラー本です。
外国語の記憶術系の本なら確実にこの本が一番良いです。
・楽をしたほうが記憶に残る。
・ヒトは思い出そうとした時に記憶が定着する。
・発音を利用して記憶する。
などなど、脳科学と語学学習の最前線を行くテーマ、内容になっています。
お金を稼ぐ能力、お金を稼ぐことに由来するテクニックを心理学的に解説した本の紹介になります。
心理学には、「マーケティング心理学」「組織心理学」「ビジネス心理学」「経営心理学」などといった名前が付けられている領域があり、これらの領域で研究されている優秀な本を紹介いたします。
・著者:ロバート・チャルディー二
・おすすめ度:★★★★★
・難易度:★★★★☆
・概要
天才社会心理学者、ロバート・チャルディー二博士のロングセラー本の第三版!
この本は、本当にすごいです。
お金持ちになりたい。経済的に成功を収めたい、人間関係を豊かにしたいと考えているすべての方。
つまり全人類必読の書です。
ビジネスに必要な能力やテクニックを、数多くの科学的データや記述から解説してあります。
人間が説得やマーケティングに応じてします、理性ではあらがえない6つの心理的トリガーを詳しく紹介している本です。
自信をもっておすすめします。
出来れば、本を読んでほしいのですが、難易度がやや高く分厚い本です。もし、本を読むのが苦手な方はこちらをご覧ください。
あまりにもすごい本でしたので、こちらのブログでも紹介させていただきました。
・著者:アダム・グラント
・おすすめ度:★★★★★
・難易度:★★★☆☆
・概要
GIVE&TAKEでも紹介した組織心理学の天才、アダム・グラントの書籍です。
個人的にはこちらの本の方がおすすめです。
スティーブジョブスやビルゲイツ、マークザッカーバーグはなぜ成功したのか?
常人が考える普通の結論は「彼らは、一般人が負えないような大きなリスクを人生で何度もおってきたから、莫大な挑戦を出来たのだろう」というものだと思います。
しかし、この本が出している結論は違うのです。
この本では、「彼らも常人と変わらず、いや、それ以上にしスクを恐れていた」という事実を教えてくれました。
では、そのリスクを恐れる心理をどう扱って成功したのか?
この本はその答えを教えてくれます。
・「リスクを回避しようとするのは、悪いことではない」
・「心のどこかに安定がないと大きな挑戦は出来ないものだ」
常識を覆す、すごすぎる情報や勇気を貰える言葉がたくさん詰まっています。
この本を読めば、天才心理学者が見てる景色を除くことが出来ます。
人間がもつリスクを回避したいという本性をうまく利用して「オリジナルな人」になる方法を教えてくれる良書です。
・著者:ブライアン・リトル
・おすすめ度:★★★★☆
・難易度:★★☆☆☆
・概要
パーソナリティや動機付けをテーマにした心理学分野における超有名な心理学者であるブライアン・リトルの書籍です。
突然ですがみなさん「本当の自分とはどんな人間か?」考えたことがありますか?
心理学で最も信憑性が高いといわれている性格理論である「ビッグファイブ」を題材に、この膨大なテーマを考えていく内容構成となっており、読み物として非常に面白いです。
また、自分の本当の性格を最大限に生かすための、あらゆる心理学的テクニックも紹介されており、生きていくための強力の助けになる本です。
ハーバード大学の卒業生による投票で、3年連続の人気教授に投票されたパーソナリティ科学の最先端を、ぜひチェックしてみてください。
誰しもが一度は直面したことのある、人生の重要なテーマである「生き方」
生きていれば、実存的なことでもがき苦しみ、悩むこともあるでしょう。
自分はどのように生きればいいのか?
どう生きたら幸せなのか?
このような問いを深く考えさせてくれる書籍を紹介していきます。
・著者:メグ・ジェイ
・おすすめ度:★★★★☆
・難易度:★★★☆☆
・概要
10代、20代の方々、手遅れになる前にこの本を読んでください。
アメリカの発達心理学者、カウンセラーであるメグ・ジェイが自身の研究や臨床経験から得た20代の重要性を書き上げた本です。
「仕事」「恋愛」「脳と肉体」
キャリア、生涯賃金、パートナー、パーソナリティ、人生の重要な構成要素のほとんどが20代のうちに決まってしまいます。
人生を幸福に、充実に送るために極めて重要である20代をどう生きるべきか?
21世紀を生きるすべての若者に向けた強烈なメッセージがたくさん詰まっています。
・著者:トッド・カシュダン、ロバート・ビスワス=ディーナー
・おすすめ度:★★★★☆
・難易度:★★☆☆☆
・概要
我々は、人生の困難に対処する唯一の解決策がポジティビティだとは考えません。
そして、出来るだけ苦悩の少ない人生が健全だとも考えません。
なぜなら、誰の人生にも重要な人物との別れや、親の死、失望、挫折があるからです。
つまり、人間が真に苦悩が生じるのは、こうした感情的・身体的不快感、あるいは人間関係の不快感から目を背けた時なのです。
従って、幸福度を高めようとするだけでなく、ポジティブもネガティブも含めた広範囲の心理状態を受け入れる能力を身に着ける全体性が重要なのです。
誰しも生きていれば、ネガティブなことが起こりえます。いやかならず起こるでしょう。
ひかしネガティブに対する考え方、思考パターンを変えることが出来れば、我々の人生は充実するかもしれません。
押してもっと言うと、一見ネガティブに思える自身の特徴や出来事にこそ、成功への鍵が隠されているかもしれません。
・「内向的で人と話せない」
・「友達関係がうまくいかない」
・「失敗してばっかりだ」
そんなネガティブ思考を持っている方にこそぜひ読んでほしい内容です。
ネガティブ思考は才能なのです。
・著者:ヴィクトール・フランクル
・おすすめ度:★★★★☆
・難易度:★★★★☆
・概要
アウシュビッツ強制収容所を経験した精神科医のフランクル。
絶望の環境を耐え抜いた彼の思想と精神科医としての考え方は人間の本質を捉えているような気がします。
「どんなときにも人生には意味がある。未来で待っている人や何かがあり、そのために今すべきことが必ずある」
「人生に何を与えてもらうかではなく、人生に何を与えることが出来るか」
「生きる意味は自分から問うのではなく、人生の側が私たちに問うているのである。すなわち、私たちは問われている存在なのである」
「あなたが人生に絶望しても、人生はあなたに絶望していない」
私は、フランクルの力強い名言に何度も助けられました。
生ける哲学としてフランクルの言葉はやっぱり考えさせるものです。
・人生に悩みを感じている方
・生きるのがつらい方
・最近疲れている方
ぜひ読んでみてください。
ここまでは、心理学や科学の知識を一般に役立てるために書かれた書籍の紹介でした。
もし、心理学の知識や理論を深く学びたい方がいましたら、以下に紹介する書籍がおすすめです。
ぜひチェックしてみてください。
・内容
こちらの本は、心理学を専門とする学科の大学で学ぶ基礎的な内容がすべて網羅されています。
心理学の基礎を完璧に抑えたいという方にはお勧めです。
教科書に載っている心理学の理論や実験の詳細な手続きや内容が細かく乗っています。
心理学の完全本です。
(心理学系の大学院受験まで考えている人は、この本に書かれている内容を網羅しておいた方が良いです。)
こちらは写真や図が多用されており、飽きずに心理学の基礎知識を習得できる作りになっています。
図鑑形式で楽しみながら心理学の学習が出来る本でおすすめです。
ヒルガードの心理学は、本気で心理学を極めたいと思う方にはおすすめですが、値段も高く、分厚いためかさばります。
手軽に楽しみながら勉強したいという方はこちらがおすすめです。