「臨床心理学」における主要な治療法であるストレス免疫訓練(stress inoculation training)について解説します。
マイケンバウム,D.によって開発された技法。
クライエントにストレスの適切なコーピングが出来るように治療的アプローチを行うことと、今後起こりうるストレスに対するアプローチを行うことの2つの機能を持つ認知行動療法である。
ストレス免疫訓練の方法を段階別に以下に示す。
① 心理教育の段階
→ラザルス,R.S.の認知ストレス理論などのストレスコーピング理論を教示する。
② リハーサルの段階
→相談室で、心理教育で理解したストレスの対処行動を学習して身に着ける。
③ 生活適用訓練の段階
→身に着けた対処行動を実際の生活場面で実演してみる。
この3段階で実施される。
リハーサル段階においては、対処行動をモデリングやスモールステップの原理を用いて学習させることが多い。
また、対処行動の訓練内容としては、自律訓練法や弛緩法などのリラックス訓練に代表される行動リハーサルと自己の状態と能力の肯定的な言明などを導く自己陳述の訓練などの認知リハーサルが行われる。
ストレス免疫訓練は、治療的アプローチと予防的アプローチの2つの機能を担う認知行動療法です。
また、治療技法の詳細な理論を理解するためには、ストレス理論の勉強は必須になります。
ぜひ合わせて勉強しておいてください。