「臨床心理アセスメント」における方法のひとつである行動アセスメント(Behavioral Assessment)について解説いたします。
行動アセスメント(Behavioral Assessment)とは?
問題行動を本人を取り巻く環境との相互作用として評価し、変容のためにはどのような環境の変化が必要であるかを吟味する評価の在り方のこと。
行動アセスメントの過程
行動アセスメントは以下の一連の過程から成り立つ。
① 何が問題なのかを明らかにし、標的行動を設定する。
② 問題行動がどのように形成されてきたかを明らかにする。
③ 問題行動がどのように維持されているかを明らかにする。
④ 取り巻く環境を操作して、問題行動の変化を吟味する。
3者間の因果関係の吟味
環境との相互作用の評価には、
先行条件→問題行動に先立つ環境のこと。
結果条件→問題行動に続く環境のこと。
問題行動→問題行動自体。問題行動そのもののこと。
の3者を分けて考える。
これらを分けて記述することで、3者間の因果関係を吟味する。
ポイント
行動アセスメントの考え方は、認知行動療法におけるケースフォーミュレーションや臨床心理学全域における見立ての考え方に似ていますね。
問題行動を系統立てて考えていき、環境の変化が必要なのか否かを吟味する過程は非常に重要です。
ぜひチェックしておいてください。
関連記事を以下に貼っておきますのであわせてご覧ください。
➤心理学用語:臨床心理アセスメント総論【見立てや各方法を解説】