「臨床心理学」における主要な治療技法であるソーシャルスキルトレーニング(social skills training)について解説します。=社会的技能訓練
※当サイトでは、以降よりSSTと呼ぶ。
リバーマン,R.P.によって体系化され前田ケイが日本に紹介したもの。
対人不適応を改善するための、対人認知と対人行動の変容を促すプログラムである。
※対人関係の問題を克服するための学習プログラムとして多用されているものである。
適切な社会的スキルをスモールステップの原理や、強化の原理などの、オペラント条件づけの原理と、モデリングの原理を用いて獲得させる。
日常場面を想定した小グループによるロールプレイイングの中で、会話技法や感情技法のトレーニングを行う。
→他のメンバーは、肯定的な評価や共感的な対応といった正のフィードバックを与える。
(条件づけの手法は、日常の対人場面を想定したロールプレイを用いることが多い。)
代表的な社会的スキルに、自分の欲求や意図を相手に傷つけることなく主張できることや、相手の示す無理難題を傷つけることなく断ることが出来る、自己主張性トレーニングがある。このスキルを獲得させるトレーニングをアサーショントレーニングという。
相手の意見や気持ちなどを尊重しながら、同じように自分の意見や気持ちなどを大切にし、それらを押し殺すことなく、相手に上手に表明するトレーニングのことを言う。
例) DESC法
→相手の同意が必要となる場面において、Describe(状況を描写する)、Explain(気持ちを説明する)、Specify(提案する)、Choose(選択する)の4つから表現する。
当初は、1960年代に女性や黒人などの社会的弱者のための自己表現トレーニングとして展開されたが、近年では、より積極的な人間関係の促進に活用されるようになっている。
(日本で初めて導入したのは、平木典子である。)
SSTは対人場面の不適応や問題に対して解決を旗るための任地行動療法の一種として知られている心理療法です。
開発者の名前や元となっている理論をしっかりと抑えておくことが重要だと思います。臨床の場面でも多く用いられている技法です。