「認知心理学」における主要な理論のひとつであるストループ効果(stroop effect)について解説いたします。
ストループ効果(stroop effect)とは?
ジョン・ストループによって報告された理論。
感覚情報(色)と言語情報(文字意味)を同時に目にした時、情報が干渉しあう現象のことである。
処理が自動的になると、その処理に対して意識的な制御を行うことが難しくなる。
具体例
色名を答える場合、赤いインクで書かれた「あか」よりも、青いインクで書かれた「あか」の色名(あお)を答えるほうが時間がかかる。
また、意味を答える質問を行った場合、赤いインクで書かれた「あか」よりも、青いインクで書かれた「あか」の意味(あお)を答えるほうが時間がかかる。→これを逆ストループ効果という。
おまけ
選択的注意、前頭葉機能検査などはストループ効果の理論をベースに行われる。
※抑うつ状態、うつ病のクライエントに対してストループ検査を行うと、健常者と比較し、有意に反応が長くなることが知られている。
なお、ストループ効果は年齢によりばらつきが見られ、一般的に高齢期のほうが青年期よりも多く見られるとされている。
ポイント
ストループ効果は、「認知心理学」の理論であり、基礎心理学の実験で多く用いられる理論です。
更に、上述したように臨床的な検査などにも理論が応用されて用いられていますので、ぜひポイントや内容を抑えてみてください。