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心理学用語

心理学用語:出生外傷と意志療法

出生外傷

「精神分析学」における重要な用語のひとつである出生外傷(birth trauma)について解説いたします。

出生外傷(birth trauma)とは?

精神分析学派のランクによる概念である。

新生児が産道を通って世界に産み落とされる時に外界に出てくる身体的・精神的苦痛のため、原初的なトラウマを負うという考え方。

内容

胎児は、何一つ不自由のない万能感が満たされた状態から過酷な外部環境に投げ出される。ランクは生まれるとは、極めて重いトラウマ体験であると考えた。

そして、ランクは、出生外傷という人生の最初期に赤ちゃんが直面する重篤な分離不安を克服して人生を能動的に展開していく意思の力があるとして意志療法を開発した。

意志療法とは、トラウマの悪循環を克服することが出来る人間の生得的な意志の力を信頼し、自分が本当に希望する人生を歩めるという確信を強めることに寄与する。

※ランクの意志療法の考えは、ロジャースの肯定的な人間観を前提とする人間性心理学に類似した心理療法である。

ポイント

「生まれてくることはすごいこと」

精神分析学派のランクの理論と心理療法の解説でした。

ぜひチェックしてみてください。

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