「精神分析学」における主要な概念のひとつであるカタルシス(catharsis)について解説します。
カタルシス(catharsis)とは?
対処困難な衝動、欲求、感情および葛藤などの心理的な状態を言語的・非言語的に表現することを通じて、抑圧された観念を意識化し、発散され、結果として症状や問題行動が消失する現象のこと。
カタルシスの内容
フロイトの同僚であったブロイアー(ブロイエル)が、ヒステリー患者のアンナ・Oに対して行った催眠療法の後、アンナが自分の内的な衝動や感情を言語的に開示した結果、ヒステリー症状が軽減・除去された。
→そしてこの効果、現象をフロイトが対話療法としての精神分析として発展させた。
カタルシス効果
これ以降、遊戯療法や箱庭療法、芸術療法などの、非言語的に内的世界を表現することによる、治療効果も含めてカタルシス効果と呼ばれるようになった。
ポイント
簡潔に言うとカタルシス=浄化のことであり、内的な衝動、欲求、感情、葛藤を外に発散することで、心が楽になることを言います。
「精神分析学」の中でとても大切な概念ですので、ぜひ抑えておいてください。
辛いことがあったら発散しましょうということです。