「臨床心理学」における主要な治療法のひとつである認知行動療法(cognitive-behavioral therapy)について解説します。
認知行動療法(cognitive-behavioral therapy)とは?
不適応の問題や精神疾患に対して、行動療法の学習理論や技法を用いるとともに、クライエントの認知に働きかけることによって適応的な反応を学習させていく治療法のこと。
臨床心理学の、エビデンス・ベースド・アプローチにおける主要な技法である。
※臨床心理学の第2勢力である行動主義の立場に属する。
認知行動療法の内容
不適応や精神疾患は適切な反応、行動の未学習や誤学習によって生じるという前提に基づいて、刺激(S)と反応(R)の連合の媒介変数として、生体の内的過程である「認知」を仮定し働きかけることによって治療効果をもたらす。
(認知療法と行動療法の技法を組み合わせる治療パッケージによって治療を進める。)
認知行動療法の特徴
【特徴】
・1週間に1~2回で、合計15~25回のセッションで終結することが多い。
・面接は強く構造化されている。
・セラピストは指示的である。
・治療目的の焦点は、現実の適応問題に向けられる。
★行動療法を基盤とするため、認知という生体の内的過程を客観的な測定データとして数量化し、科学的・実証的方法を用いて治療効果を検証することを重視する。
ポイント
認知行動療法は、現在の臨床心理学における治療技法の中でも主要なものです。
重要点から詳細まで広く理解しておくことが大切だと思います。
全体的な概要が抑えられましたら個別の技法の学習をしてみてください。
また、行動療法も併せて勉強しておくこともおすすめします。