「産業・組織心理学」ならびに「公認心理師・関係行政論」における重要な用語のひとつであるジョブコーチ(Job Coach)について解説いたします。
ジョブコーチ(Job Coach)とは?
障害者の雇用促進と職業安定のために、障害者のみならず授業主や従業員、障害者の家族を対象に支援を行う者のこと。
※職業適応援助者と訳されることが多い。
内容
ジョブコーチの役割は
障害者本人に対して、就職支援や雇用後の職場での適応、人間関係やマナーなどの指導を行うことである。
また、周囲の人に対して、障害の理解を促し、必要に応じて職務の見直しや職場環境の改善を提案する。
最終的には、事業主や従業員が障害者を支援できるようになること(ナチュラル・サポート)を目指す。
配置型・訪問型・企業在籍型ジョブコーチ
ジョブコーチには、以下の3つの形がある。
① 配置型ジョブコーチ
→地域障害者センターに所属するジョブコーチが、事業場に出向いて支援を行う形をとるもの。
② 訪問型ジョブコーチ(第1号ジョブコーチ)
→障害者の就労支援等を行っている、社会福祉法人等に所属するジョブコーチが、事業場に出向いて支援を行う形をとるもの。
③ 企業在籍型ジョブコーチ(第2号ジョブコーチ)
→障碍者を雇用する企業にジョブコーチが養成研修を受けて、支援を行う形をとるもの。
※企業在籍型ジョブコーチによる支援を実施する事業主に対しては、助成金制度がある。
障害者雇用は増えている
現在民間企業に雇用されている障碍者の数は、49.6万人になり14年連続で過去最高を更新している。
平成18年ごろから精神障害者も雇用されるようになり現在は増えている。(50,000人)
<障害者の雇用により期待されること>
① 共生社会の実現
② 労働力の確保
③ 生産性の向上
障害者雇用率制度
障害者雇用率制度では、「すべての事業主は、従業員の一定割合(=法定雇用率)以上の障害者を雇用することが義務である」とされている。
法定雇用率は以下のように定められている。(平成30年4月1日以降)
事業主区分 | 法定雇用率 |
民間企業 | 2.2% |
国、地方公共団体等 | 2.5% |
都道府県等の教育委員会 | 2.4% |
今回の法定雇用率の変更に伴い、障がい者を雇用しなければならない民間機上の事業主の範囲が、労働者50人から45.5人以上に変わった。
ポイント
障害者の労働の制度や仕組みを理解しておくことは非常に重要です。
ジョブコーチの内容、酒類、また法定雇用率などをぜひチェックしてみてください。