「臨床心理学」における重要な治療法のひとつである問題解決療法(problem solving therapy)について解説いたします。
問題解決療法(problem solving therapy)とは?
認知行動療法の1つに分類される介入方法であり、問題解決の段階を5段階に分け、問題を肯定的に理解できるようにする治療法である。
日常のあらゆるストレスや精神的苦痛などに解決するために、最も効果がある事態は「問題解決」である。つまり、認知に働きかけることによってクライエントが抱える問題を解決しようと試みる。
問題解決の5段階
クライエントが日常生活または社会生活でストレスを感じる様々な問題に対して、効果的な問題解決を行うためには、総合的に作用する5つの認知行動的スキルを学習させる。
その5つの段階の詳細を以下に示す。
■ ステップ1:問題解決志向性
→問題理解と解決に対する積極的な姿勢をクライエントに持ってもらう段階である。いかなる問題であれ、問題を解決したいという動機付けは非常に重要な要素である。従って最初に問題解決の志向性を高めることは重要である。
■ ステップ2:問題の明確化/目標設定
→問題が何であるのかを理解できる形で明らかにさせ、現実的で対処可能な目標を設定する段階である。この段階では、問題を認識できる形で理解し解決するための父導を決定する。
■ ステップ3:問題解決策の算出
→具体的に問題を解決するにあたり、その方略を可能な限り多数算出する段階である。
■ ステップ4:最良の解決策の選択
→第3段階で多数算出した解決策の中から、有効性と実行可能性の高い解決策を設定する段階である。
■ ステップ5:解決方向の実行
→第4段階で決定した解決策を実行する段階である。
(ソリューショントーク、ノーマライズ、コーピングクエッスチョン、コンプリメントの4つが主な方法としてあげられる。)
ポイント
認知行動療法の基本的な考えかたである、認知に働きかけ行動を変えるというシンプルな前提に立ち返ります。
すると、問題解決療法では、問題が何であるのかを定め、その問題に対処できるという認知が非常に重要になります。
精神的な問題やストレスに対して、効果が期待できますね。
ぜひ、問題解決療法の内容や治療の5段階を理解してみてください。