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心理学用語

心理学研究法:尺度水準【用語解説】

尺度水準

「心理学研究法/心理学測定法/統計」の分野における重要用語のひとつである尺度水準(scale level)について解説いたします。

尺度水準(scale level)とは?

スティーブンスが提案した分類方法。

変数やデータの性質に基づき統計学的に分類する基準のことである。変数に対して行える数学的な操作は、測定する尺度水準に依存している。

4つの尺度水準

数は決まった値のみを示す定数と、変動して値を示す変数に分類される。

更に変数は等間隔性を持ち計量を目的とする量的変数と、等間隔性を持たず分類を目的とする質的変数に分類される。

【4つの尺度水準】

<量的変数>

比率尺度

間隔尺度

<質的変数>

順序尺度

名義尺度

スティーブンスは、高い水準から順に以上のように並べた。(高い水準は低い水準の性質を含み、高い水準のデータを低い水準に変換して扱うことは可能である。)

① 比率尺度

量的変数の内絶対原点を持つ変数であり、比を問題にできる。(加減剰余が可能)

研究対象を数量的に測定するための尺度のひとつであり、最も数学的意味の高いデータを収集するための尺度である。

 

パラメトリック検定(母集団に何かしらの分析が仮定できる場合に用いる検定)を適応できる尺度。

・0の値が全く何も存在しないことを示す=絶対原点を持つ。

・数値間が等間隔であることが保証されている。

ex)長さ(cm、m、kmなど),重さ(g、kg)などの物理的数値。身長、体重、距離、高さ、金額など。

間隔尺度

量的変数の内絶対原点を持たない変数である。(剰余は意味をなさない)

 

研究対象を数量的に測定するための尺度のひとつである。

パラメトリック検定が適用できる尺度。

0がその尺度内における相対的な位置を示すにすぎないため、加減は可能であるが剰余は不可能である。

・絶対原点を持たない。(量的変数は絶対原点の有無で区別される。)

・数値間が等間隔であることが保証されている。

ex)カレンダーの日付や温度、偏差値。(例えば温度の場合、摂氏0度が温度が存在しないことを意味するものではない。あくまでプラスとマイナスの通過点に過ぎない。)

順序尺度

質的変数の内、大小関係をもつ変数である。

研究対象となっているものを序列関係に置き換えて区分し、数値を割り振って測定するための尺度。

 

ノンパラメトリック検定(母集団に何かしらの分布を仮定できないか出来るか分からない場合に用いる検定)を適応する尺度。

・対象間の順序・序列のみが明らかであり、その間隔の詳細までは特定されない。(等間隔かどうかは分からない)

・絶対原点を持たない。

ex)順位(1位、2位、3位)や1.良い、2.普通、3.悪いなどの評定。(これらは順位間、評定間の具体的な差までは特定できない)

名義尺度

質的変数の内、大小関係を持たずに純粋な分類のみを表す変数である。

研究対象を質的に区分するための尺度であり、名前の代わりに数値を割り振り測定する。

数値は記号としての意味しか持たない。

・尺度における数値は単なる違いのみを示すものである。

・数値間に順序や序列はない。

ex)1.男性、2.女性という振り分けや、住所、電話番号など。

ポイント

スティーブンスのこの分類は心理学研究では必須の知識です。

各尺度の意味や具体例を理解しておくことをおすすめします。

また、研究を見たり行ったりする際は、必ず扱っているデータがどの尺度水準の者なのかを把握する必要があります。変数によって統計分析の種類が変わってくるので要注意です。

➤心理学研究法・心理学測定法【用語まとめ】

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