「心理学研究法/心理学測定法/統計」分野における重要な用語のひとつである独立変数と従属変数(independent variable/dependent variable)について解説いたします。
独立変数と従属変数(independent variable/dependent variable)とは?
■独立変数
→研究者が研究のために操作する成分のこと。要因、因子、原因となる変数のこと。
■従属変数
→測定される成分のこと。独立変数によって変化する変数で結果のことを示す。
心理学実験における独立変数と従属変数
心理学実験において、独立変数の操作が加えられた群を実験群といい、操作が加えられていない比較対象のための群を統制群という。
例えば…
外向性と友達の多さを検討したい研究者がいるとする。この場合、外向性が独立変数で、友達の数が従属変数である。
友達の多さは外向性のみで決定するわけではなさそうだけど、とりあえず、外向型と内向型での友達の数の違いを比べたい場合、外向型-内向型が実験群となる。その他友達の数に影響を与えそうな要因(例えば親和性など)は統制しなければならない。これが統制群である。
研究者が主張したいことを調べるために、独立変数以外の要因が従属変数に関係する交絡を防ぐことが必要である。
そのため、統制群は独立変数以外の要因、特にじゅうぞくへんすうの変化に影響を与えるであろう要因を優先して統制しておくことが重要である。
独立変数は、説明変数、要因ともいい
従属変数は、基準変数、目的変数ともいう。
実験では独立変数を操作することで、従属変数との関係を見る。
交絡を防ぐ
実験は、独立変数を操作することで従属変数との関係を見るものであるが、実験状況においては、独立変数・従属変数の他に従属変数に影響を与える剰余変数(干渉変数)がある。
この剰余変数の影響を出来るだけ取り除くことが、交絡を防ぐことにつながる。これが内的妥当性を担保するための方法である。
ポイント
独立変数と従属変数、実験群と統制群は心理学研究の基本的な用語です。
簡単に言うと独立変数=原因、従属変数=結果です。
実験計画においては、研究者が検討したい成分の影響を調べるために交絡を防ぐための手続きを考えておくことが非常に重要です。