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心理学用語

心理学:タイプA行動パターン・タイプB行動パターン・タイプC行動パターン

タイプA・B・C行動パターン

「臨床心理学」における重要な用語のひとつであるタイプA行動パターン・タイプB行動パターン・タイプC行動パターンについて解説いたします。

タイプA・B・C行動パターンとは?

・タイプA行動パターンとタイプB行動パターン

ローゼンマンフリードマンによって定義されたもの。心臓疾患の罹患のしやすさに関わる行動パターンや病前性格を表したものである。

・タイプC行動パターン

トモショックらにより定義されたもの。がんに罹患しやすかったり、悪化しやすい行動パターンや病前性格を表したもの。

タイプA行動パターン・タイプA性格

時間に関する切迫感や、仕事に対する責任感が強い性格である。アグレッシブな行動や考え方が多くストレスを抱えやすい。

せっかち、怒りっぽい、競争心が強い、積極的、出世欲が強い、負けず嫌いなどの性格が著しく強いなどの特徴がある。

循環器系の領域では、タイプA性格を持つ患者が多いことが知られており、特に虚血性心疾患の罹患率が通常の3倍程度高いことが言われている。

タイプB行動パターン・タイプB性格

マイペースに行動することを好み、基本的にのんびりとしており、目立たず、被攻撃な行動タイプを有する。

穏やか、怒らない、自分のペースで無理をしないように遂行するなどの性格である。

タイプB性格は、タイプA性格と比較して虚血性心疾患などの心臓疾患に罹患しずらいことが分かっている。

また、フリードマンらの報告によると、出世欲の強いタイプA性格よりもタイプB性格のほうが、結果的には出世しやすいことが示されている。

皮肉な事態だが、長期的に考えた時の生産性が高いのはタイプB性格であると考えられている。

タイプC行動パターン

いつも「良い人間」を演じており、自己犠牲的で周囲に気を使うタイプである。

いわゆるまじめで几帳面な人である。

そのためストレスを発散することが出来ず、免疫力が低下する。

周囲に気を使いやすい、怒りや不安などの気持ちを抑圧しやすく表出しようとしない、我慢図良いなどの性格的な特徴がある。

タイプC性格はがんに罹患しやすいといわれている。

ポイント

まとめると、タイプAは心臓疾患に罹患しやすく、タイプCはがんに罹患しやすいということになります。この原因は多くの場合ストレスの蓄積のしやすさと関連していると考えられています。

最もメンタルヘルスに良い影響があるといわれている、タイプB性格では、自らの欲求や心地良さを適切に優先させることが出来て、ストレスの発散が上手くいくのでしょう。

健康的な生活の第一歩として、大切なことは、自らがどの正確に当てはまるのかをしっかりと認識しながら生活を送ることです。

性格は変えようと思ってもなかなか変わらないものです。ですので、まずは自らの性格を意識することが重要です。

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