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心理学用語:嫌悪療法

嫌悪療法

「臨床心理学」における主要な治療技法である嫌悪療法(aversion therapy)について解説します。

嫌悪療法(aversion therapy)とは?

古典的条件づけの原理を用いた行動療法のひとつ。

不適応行動を活性化させる刺激と嘔吐剤や電気ショックなどの嫌悪刺激との対呈示を反復することで当該不適応行動を抑制・除去する技法である。

アルコール依存症やニコチン依存症に用いられる。

嫌悪療法の内容

嫌悪療法の内容を具体例を用いて以下に示す。

【煙草をやめたい場合】

嘔吐や苦痛→無条件刺激(US)

煙草→条件刺激(CS)

これを反復すると、煙草をイメージしただけで吐き気や苦痛などの無条件反応(UR)が連合する。

つまり、不快な反応である無条件刺激(US)を回避するために条件刺激を回避する行動が学習され依存行動が消失するということである。

(これは、オペラント条件づけの正の罰でも説明が可能である。)

この治療技法は、クライエントに少なからぬ苦痛を与えるため、倫理上の問題があるとされる。

ポイント

依存症などに効果があるとされている行動療法です。

古典的条件づけとオペラント条件づけの正の罰の理論を覚えておくことをおすすめします。

他の行動療法や認知行動療法、あるいは総論についても抑えておくこともおすすめします。ぜひ以下のリンクから飛んでください。

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