「発達心理学」ならびに「精神分析学」における重要な用語のひとつである口唇期(oral phase)について解説いたします。
口唇期(oral phase)とは?
フロイト,Sにおける心理・性的発達段階論の第1段階で生後0~1歳半ごろまでに当たる時期をいう。
内容
授乳によって母親から栄養を得ることが最優先であるこの時期は、リビドー(心の方向・機能)が口唇に集中している。
フロイトによると、吸う行為(快)、噛む行為(不快)という衝動的行為の調整がイドによって行われる。
その結果、接近・愛着欲求と回避・攻撃欲求という2つの本能衝動の調節をする仕組みとして、イドの基本的メカニズムが発達するのである。
口唇性格
他者への依存を強く求めるパーソナリティ傾向を口唇性格という。
この口唇性格は、口唇期に固着していることが原因で生じていると考えられている。
すなわち、授乳による快楽を得られなかったことに対する執着が生じているために、年齢を重ねても不相応なレベルで他者への依存を強く求める性格になる。
関連用語
以下に関連用語を扱った記事を貼っておきます。
あわせて覚えることにより、知識が深まると思うのでぜひご覧ください。
ポイント
イドの意味を知ること、その他の性的発達段階の特徴を知ることが全体の理解には大切です。
口唇期の特徴をイメージし、重要な内容を抑えていってください。